愛媛県TRYANGLE EHIME「DX経理人材育成プロジェクトレポート」成果発表
11月よりスタートした愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】
今回採択されたDX経理⼈材育成事業では、Cuelが提供・運営するオンライン経理スクールカリキュラム、愛媛デジ⼥プロジェクトが運営する県内⼥性のためのコミュニティを通じてデジタル対応できる経理⼈材を育成することにより、⼥性の働き⽅の選択肢を増やすためのデジタル実装の取組を実施。 DXの⼒で地⽅企業の⼈材不⾜、地⽅⼈材の雇⽤・就労先不⾜を図ります。
10月の応募期間から4ヶ月の受講期間を終え、愛媛県の女性デジタル人材育成についての実情と課題について明らかになってきたことを今回の成果発表会である「DX経理人材育成プロジェクトレポート」ではお伝えさせていただきました。
会には、当事業及び会計ソフト「freee」にご興味のある方、県内の女性を中心に約30名が現地・オンラインにてお集まりくださいました。
デジタル経理の代表格ともいえる会計ソフト「freee」の体験授業
株式会社Cuel代表取締役鈴木さんによる会計ソフト「freee」のご紹介。会計ソフト「freee」は、はじめての経理でも簡単・ミスなく使えるクラウド会計ソフトシェアNo.1の会計ソフト。
通帳などからソフトへの転記作業をほぼゼロにするAPI連携・Excelなどで管理している帳簿をソフトへインポートする方法・見積書→発注書→納品書→受領書→請求書→領収書の管理が一元化できるなどデモンストレーションを実施しながら説明を行いました。
【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】をご受講いただいていた方たちにとっては、経理の仕訳の基礎部分から学習いただいてきたのでより便利なソフトだということを実感できたのではないでしょうか。
また、鈴木さんの実体験を交えたお話を聞くことができ、実務でのより具体的なイメージも掴めたことと思います。
愛媛県の女性のデジタル人材育成に関する実情と課題
改めて、現プロジェクト【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】がDX化が進む社会での影響下においていかに必要であるか。また、女性ならではの課題として、人生のステージごとのイベントにおいてキャリアが分断されやすい現状があるという現実。
そこを【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】で経理スキルを身につけることで補うチャレンジをしているというコースの趣旨説明がありました。
説明会への参加募集が始まったのは2023年10月。
募集期間2週間という短い期間だったにも関わらず、愛媛県内より100名近くものご応募をいただきました。その内の9割もの方が実際に説明会にご参加されました。応募に対して9割の方が実際に説明会にご参加されるというのは異例の数字です。
さらに、説明会でコース概要をご理解いただいた後実際にお申し込みいただいたのは、なんと参加者の9割という驚異的な人数でした。それだけ愛媛県内の女性の熱意や期待を実感したスタートでした。
しかしながら、今回は愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】という枠内での実施のため10名の受講者に人数を絞らなければなりませんでした。
応募理由も皆さんそれぞれご自身の現在置かれている環境やそこから何とか現状を打破して良い方向へと進んでいきたいという熱い想いを切々と綴られており、お一人お一人の現状を打破したいという強い想いをひしひしと感じました。
<応募者の参加理由一例>
経済的、時間・場所の面であきらめていた・・・
テキストだけの通信では理解しにくいことも、動画と実際に質問のできる場があるので、わからないところを繰り返し視聴できる点と学校のように質問できるので、知識として摂り入れるのではなく、実用に結びつくと感じています。興味はあっても経済的、時間・場所の面であきらめてきましたが、今回の募集案内に出会えて飛び上がりました。
身近に頼る人がいない・・・
テキストだけの通信では理解しにくいことも、動画と実際に質問のできる場があるので、わからないところを繰り返し視聴できる点と学校県外出身なので頼る人が身近におらず、子どもが体調を崩すと働きに出れないような状況です。今回これまでの経験を活かし、受講を通してスキルアップをはかり、クラウド上での働き方ができないかと思い、参加を希望させていただきました。チームとして受講することやオフラインでの集まりにも魅力を感じており、知識を高められることはもちろんですが、相談できる人たちができることが素敵だなと率直に思いました。のように質問できるので、知識として摂り入れるのではなく、実用に結びつくと感じています。興味はあっても経済的、時間・場所の面であきらめてきましたが、今回の募集案内に出会えて飛び上がりました。
所得を上げられない悔しさ・・・
自分自身がなにも資格を持っておらず、所得を上げられない悔しさや生活をしていくうえでの苦労、また、わたしとおなじようなシングルマザーの方たちに、頑張れば見える景色は違ってくるということを伝えたい。
受講者に起こった変化
ここからは、実際に【トライアングルエヒメ・愛媛デジ女プロジェクト経理コース】を受講された方から見えてきたことをお伝えしていきます。
学習状況に関しては、学習内容の動画閲覧・課題提出状況は共に8割を超えていたということ。4ヶ月間10名が誰一人として諦めないで最後まで学習をやり切ることができました!
私たちもオンライン・オフラインのコミュニティや面談、個別サポートを通して最後まで走り切れるようケアを行ってきましたのでとても嬉しく安心しました。
また、学習面のみではなくマインド面でも以下のような変化が見られたようです。
- 事務アシスタントとして勤務していた方が経理業務にも関心を示し始め、経理を担当している人とのコミュニケーションも図るようになった
- 業務への意欲が増したことで新しいクラウド経理システムの導入に抜擢をされ、学んだことがキャリアに役立っている
更に嬉しい変化としては、スキルアップセミナーやコミュニティでのお話の場を通して実際にリモートワークをされている方のお話しを聞いたりお仕事の探し方を知ったことにより、デジタル環境での就業への意識にも変化が起こってきたようです。
- リモートでの仕事の仕方を知ることができたのでクラウドソーシングサイトに登録し仕事を獲得!理想の働き方へ一歩踏み出すことができた
- 以前からリモートワークに興味はあったが、スキルを身に付けたことでフルリモートでの働き方を目指したいと思えるようになった
これれらの変化を通して、受講者さんの年収が増加する見込みがある方は全体の約7割。およそ年間で30〜50万円の収入増が見えてきました。
定性的な成果としても現在のお仕事環境の中で学習内容が活かされていたり、収入アップという生活に直結する部分まで前向きな変化が起こっているようです。また、新しい世界を知ったことで挑戦してみよう!とチャレンジされた方が出てきたことは驚きと共に伴走する側としては大変嬉しい変化でした。
本プロジェクトが目指す未来
これまで見てきた県内女性の実態と受講者たちの変化を踏まえて、最後に本プロジェクトが見据えている未来のお話です。
本プロジェクトは、今期1期目としてスタートラインに立ったばかりです。今期実際の運用を通じて明らかになった課題を改善しながら、今後2期・3期へ繋げていきたいと思います。
このプロジェクトを通じて育成した人材を県内外の企業へとお繋ぎし、今多くの企業が直面している人材不足の解消に貢献し更なる社会実装化を促進したいと考えています。
今後も本プロジェクトにご期待ください!